プラズマ処理による未加硫ゴム表面の挙動

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タイトル別名
  • Effect of Plasma Treatment on Uncured Rubber Surfaces
  • プラズマ ショリ ニ ヨル ミカリュウ ゴム ヒョウメン ノ キョドウ

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抄録

ゴム材料は製品化における成形,加硫といった過程を考えた際,表面,特にゴム特有の状態である未加硫ゴムにおける表面が重要となり,ゴムのぬれ性や接着性の議論には,その表面状態の詳細の把握が重要である.しかし,表面処理としてプラズマ処理を用いた報告は樹脂材料,オレフィン,金属表面への適用効果の報告は数多いが,エラストマーの中でも特にゴム表面への適用した報告事例は極めて少ない.そこで本報では,加硫操作を行う前の状態である未加硫ゴム表面のプラズマ処理による挙動,およびその加硫物性に対する影響に関して報告する.未加硫ゴム表面に対するプラズマ処理は,そのゴム表面の粗面化といった物理的な状態変化を引き起こし,ゴム表面での架橋効率に影響する低分子量表面層を形成するとともに,ゴム表面に存在する加硫剤の存在状態を変化させ,加硫物性に影響する.詳細には,プラズマ処理により,酸素官能基が付加,さらにゴム表面に存在する硫黄原子と酸素が結合を形成し,その結果プラズマ処理ゴム面の加硫効率に影響を及ぼすことが示唆される.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 65 (4), 301-308, 2008

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (19)*注記

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