書誌事項
- タイトル別名
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- Study of the Antibodies Against Measles, Rubella, Mumps and Varicella-zoster Viruses in Sera from the Medical Staffs
- イリョウ ジュウジシャ ニ オケル マシン フウシン ムンプス オヨビ スイトウ タイジョウホウシンウイルス ニ タイスル ケッセイ コウタイカ ノ ソクテイ ト ソノ カイセキ
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抄録
麻疹, 風疹, ムンプスおよび水痘・帯状庖疹ウイルスによる院内感染を防止するためには, 医療従事者自らがそれぞれに対する抗体の有無を認識し, 抗体を保有していない場合にはワクチン接種により免疫を獲得しておくことが必要と考える. 今回, 医療従事者686名 (男性240名, 女性446名) を対象に, 麻疹, 風疹, ムンプスおよび水痘・帯状庖疹ウイルスに対する抗体保有の状況を把握する目的でELISA法により血清抗体価を測定し, その動向を解析した.各抗体の非保有者の割合は, 麻疹86% (59名686名), 風疹9.9% (68名/686名), ムンプス 15.2% (104名/686名) および水痘0.7% (5名/686名) であった. 麻疹抗体非保有者は21~30歳17.5%が最も多く, 加齢に伴い減少し51歳以上では2.4%であった.風疹抗体非保有者は21~30歳82%, 31~40歳11.7%, 41~50歳の13.2%を頂点に51歳以上では4.1%と減少した. 非保有者は男性に多く認められた.ムンプス抗体非保有者は21~30歳13.6%, 31~40歳が20.7%と最も多く51歳以上では10.8%と減少し, 非保有者は男性に多く認められた. 水痘抗体非保有者は21~30歳男性4名, 31~40歳女性1名のみであった. 抗体非保有者の男女差は風疹およびムンプスに認められた.風疹はワクチン接種による影響が考えられるが, ムンプスについては不明である. 一方, 麻疹, 風疹およびムンプス抗体非保有者中ワクチン接種の既往を有するものが, それぞれ46%, 21%, 21%存在し, vaccine failureによるものと考えられた.測定結果は個々人に通知し, 非保有者にはワクチン接種を奨励した.効果的な院内感染防止のためには, 新規採用職員を含め定期的な調査およびワクチン接種の奨励が必要と考える.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 79 (5), 322-328, 2005
一般社団法人 日本感染症学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680026535680
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- NII論文ID
- 130004331266
- 10021243050
- 10016636126
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- NII書誌ID
- AN00047715
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- COI
- 1:STN:280:DC%2BD2MzislehsA%3D%3D
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- ISSN
- 1884569X
- 03875911
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- NDL書誌ID
- 7387730
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- PubMed
- 15977572
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可