門脈ガス血症を呈した急性上腸間膜動脈閉塞症の1救命例

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  • An Operated Case of Acute Superior Mesenteric Artery Occlusion with Hepatic-Portal Venous Gas

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抄録

門脈ガス血症を伴った急性上腸間膜動脈閉塞症による,大量腸管壊死の1救命例を経験した。症例は67歳・男性で,急性硬膜下血腫のため当院脳神経外科入院中であった。2006年12月9日昼頃より腹部膨満が出現し,21時頃に収縮期血圧が70mmHg台に低下し無尿状態になった。腹部CT検査で腹水貯留と肝内門脈にガス像を認めたため,腸管壊死疑いにて当科転科となり,発症約 12時間後に緊急手術を施行した。開腹所見では,第2空腸動脈より遠位の上腸間膜動脈分枝の拍動は触知せず,腸管壊死を認めた。Treitz靭帯から約 50cm肛門側の空腸から肝彎曲近傍の横行結腸まで広範囲腸管切除を行い,空腸瘻造設術を施行した。術後の集中治療により救命することができ,第43病日にリハビリテーション目的で当院脳神経外科に再転科となった。

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