熊本県,宮崎県の皮膚科医におけるつつが虫病,日本紅斑熱のサーベイランス認知度と,2005 年における診断・届出の現状

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タイトル別名
  • Questionnaire Surveys Related to Surveillance, Recognition, and Reporting of Tsutsugamushi Disease and Japanese Spotted Fever by Dermatologists in Kumamoto and Miyazaki Prefectures, 2005-2006
  • クマモトケン ミヤザキケン ノ ヒフカイ ニ オケル ツツガムシビョウ ニホン コウハンネツ ノ サーベイランス ニンチド ト 2005ネン ニ オケル シンダン トドケデ ノ ゲンジョウ

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抄録

2006 年に,熊本県および宮崎県の皮膚科医会に所属する医師に対し,つつが虫病,日本紅斑熱などの感染症サーベイランスの認知度と,2005 年の両疾患の診断・届出状況を調査した.熊本での回答率は 60%(73/121),宮崎は 53%(27/51)であった.熊本の回答者のうち,感染症法に基づいてサーベイランスが実施されているのを知っていたのは 70%,つつが虫病が全数把握疾患であることを知っていたのは 74% であり,2001年に実施した同様の調査結果(順に 28%,26%)と比較すると大きく認知度が上がっていた.一方,日本紅斑熱が全数把握疾患であることを知っていたのは51% とつつが虫病とくらべるとやや低かった.宮崎においても,各サーベイランスの認知度は,今回の熊本の調査とほぼ同様の結果であった.また,回答者における2005 年のつつが虫病の診断・届出の現状は,熊本では 7 例が臨床診断,うち 3 例が確定診断され2 例が届出られた.宮崎においては,2 例が臨床診断,うち1 例が確定診断され届出られた.日本紅斑熱は,宮崎では 1 例が確定診断され,届出られた.この地域においては,つつが虫病は外注検査機関で使われていない株によるものが多いとされ,また日本紅斑熱は宮崎県衛生環境研究所のみで検査が実施されていることもあり,検査確定には困難があるものと推察される.今後,調査対象を拡大し,両疾患の診断と届出の現状について明らかにしていきたい.

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