神経細胞の細胞移動と形態変化‐その分子機構と疾患への展望‐

  • 佐藤 真
    福井大学医学部形態機能医科学講座組織細胞形態学・神経科学領域 福井大学生命科学複合研究教育センター

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Other Title
  • その分子機構と疾患への展望

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Abstract

大脳皮質の7~8割を占める興奮性神経細胞は, 大脳皮質内の側脳室周囲で分裂・分化し, 脳表にむけ将来の層ごとに法線方向に移動 (radial migration) し, 大脳皮質の構成細胞となる.この法線方向の移動制御に関わる分子の変異による移動障害が, double cortexや滑脳症をはじめとする肉眼的に明らかな奇形やてんかん原性をもたらし, 最近では失読症にも関連することがわかってきた.さらには, 発達障害や精神疾患発症との関連も検証され始めている.そして, 細胞移動制御に直接関わる細胞骨格関連分子のみならず, 従来の想定以上に多くの分子がこの過程に関わり, その変異により移動障害が起こることがわかってきた.

Journal

  • NO TO HATATSU

    NO TO HATATSU 40 (3), 213-218, 2008

    THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY

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