農業統計と作物管理への応用

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  • Remote sensing for agricultural census and crop growth management
  • ノウギョウ トウケイ ト サクモツ カンリ エノ オウヨウ

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抄録

<p>近年の衛星センサの高精度化や、画像解析関連のハードならびにソフトウェアの進歩、あるいは地理情報システム(GIS)の普及など周辺環境の整備に伴い、リモートセンシング情報の農業・環境分野での利用場面は格段に広がっている。そこで、農業リモートセンシング・ハンドブック第2部1章では、農業統計や作物管理分野に応用されている23課題を収録した。最初に、地上でのスペクトル計測や、Ground truthデータを取得するような基礎的な研究や、将来の衛星画像解析のために必要な多波長センサを搭載した航空機観測の解析結果を紹介した。続いて国内外の農業省や自治体、あるいは農業団体などが行なう各種農業統計業務を支援できるような作物栽培面積の推定や作付分布図の作成に関わる人工衛星画像による解析例を示した。また、衛星情報を作物の生育管理に適用し、高品質・低コストの栽培技術の創出に役立てることも可能になった。例えば北海道では、良食味米の生産のための子実タンパク含有率を推定する技術、小麦収穫適期判定のための成熟度の判定技術などが開発され、すでに地域農業システムの一環として実用化されている。また、根菜類を中心とした輪作作物を対象とした成分(デンプン価、糖度など)評価も行なわれ、草地分野ではGISとの連携の元に草地更新の指標作りに貢献している。海外、とくにアジア域では水田分布図作成や営農形態の表示、アメリカやヨーロッパ共同体では穀物の生産予測ならびに被害補償額の算定にも適用されている。</p>

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