フルコナゾール内服療法を行った高度の変形を認めた爪カンジダ症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Nail Candidiasis with Severe Deformities Treated with Oral Fluconazole
  • フルコナゾール ナイフク リョウホウ オ オコナッタ コウド ノ ヘンケイ オ ミトメタ ツメ カンジダショウ ノ 1レイ

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抄録

71歳女性の高度に変形,肥厚した爪カンジダ症の1例を報告する.初診,2006年4月5日.基礎疾患に糖尿病,慢性関節リウマチなどあり.ステロイド長期内服中.初診時,両3,4指爪甲は爪郭から1/3のところで横に断裂し,爪甲下角質増殖を認めた.KOH直接検鏡にて仮性菌糸と桑実型の胞子を検出.病理組織では爪甲中にGrocott染色,PAS染色いずれも無数の菌要素を認めた.ATG寒天培地による培養の結果,Candida albicans が分離され,PCRを用いた非培養法でもC. albicans のみ検出され,爪カンジダ症と診断した.同年4月8日よりフルコナゾール100 mg/dayの連日投与を開始.治療開始8週間後には,後爪郭から末梢に向かい2mm程度正常な爪甲を認めた.治療開始14週間後には,爪甲の混濁,肥厚,色調ともに著明に改善した.同年7月25日多臓器不全のため死亡した.

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参考文献 (11)*注記

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