地球と時と時間遺伝子

  • 岡村 均
    京都大学大学院薬学研究科システムバイオロジー分野 神戸大学大学院医学系研究科分子脳科学分野

この論文をさがす

抄録

億年前, 自転する地球に現れた生物は, 巨大な発光体である太陽から周期的にエネルギーを得, また, それによる障害から個体を守るため, 体内で時間システムを進化させてきた.これが, 時間形成に特化した時計遺伝子であり, それが形成する生物時計である.これは, ヒトにおいても時間機構の骨格をなし, 近年の時計遺伝子の研究により, 近年の生活スタイルの激変に伴うリズム障害が, 睡眠異常のみならず, うつ病, メタボリック症候群, 発癌などさまざまな疾病の要因となりうることが明らかになりつつある.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 40 (2), 97-102, 2008

    THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ