乳腺原発カルチノイドの1例

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  • A CASE OF PRIMARY CARCINOID TUMOR OF THE BREAST

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抄録

乳腺原発のカルチノイドはきわめて稀である.本邦では自験例を含め,1983年より現在までに50例が報告されている.今回われわれは乳腺原発カルチノイドの1例を経験したので,文献的考察を含め報告する.症例は60歳,女性.主訴は左乳房の腫瘤.2007年8月に左乳房の腫瘤を自覚し当院外科を受診した.左乳腺AE領域に径1.8cmの可動性に欠く弾性硬の腫瘤を触知した.超音波検査では辺縁不整な低エコー像を認めた.Core needle biopsyでductal carcinomaと診断されたため,左乳癌の術前診断にて乳房温存術(Bp+Ax)が施行された.病理組織学的検査はChromogranin A,シナプトフィジン染色が陽性であり,カルチノイドの診断であった.リンパ節転移は陰性でエストロゲンレセプター,プロゲステロンレセプターとも陽性であった.術後の全身検索では他にカルチノイド病変を認めず,乳腺原発カルチノイドと診断した.

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