卵巣癌脾並びに脾門部リンパ節転移による脾機能亢進症の1例

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  • A CASE OF HYPERSPLENISM INDUCED BY METASTATIC OVARIAN CANCER TO THE SPLEEN AND ITS HILAR LYMPH NODES

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抄録

今回われわれは卵巣漿液性腺癌の脾並びに脾門部リンパ節転移による脾機能亢進症に対し,reduction surgeryに加え脾機能亢進症のコントロールによる化学療法の続行を目的として脾膵体尾部合併切除を行ったので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は52歳,女性.複数回の再発巣切除歴を持つ卵巣癌患者で,平成17年10月の腹部CT検査で脾並びに脾門部に腫瘤を認めたため化学療法を施行されていた.平成18年2月から血小板減少症により化学療法の続行が困難となっていた.経過から,脾機能亢進症を疑い,平成18年4月に脾膵体尾部合併切除を施行した.術後血小板値の回復および腫瘍マーカーの低下を得たので化学療法を継続することとなった.転移性脾腫瘍についての報告は散見されているが,本症例の如く2次性脾機能亢進症をきたした報告はなく,非常に貴重な病態と考え報告した.

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