異所性胃粘膜から発生したと考えられた十二指腸球部早期癌の1例

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タイトル別名
  • A case of early cancer of the duodenal bulb suspected to have arisen from ectopic gastric mucosa

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抄録

症例は73歳,男性.検診の上部消化管内視鏡検査で,幽門輪近傍の十二指腸球部小彎前壁に発赤調,表面平滑,立ち上がりの急峻な1cm大の隆起性病変が指摘された.生検で中~高分化型腺癌であり十二指腸早期癌と診断した.視野の確保が困難であり,内視鏡的切除不能と判断し,幽門側胃切除術を施行した.病理組織診断では十二指腸に0.7×1cm大の腺窩上皮と胃底腺を有する異所性胃粘膜を認め,その一部に2mm大の高分化型腺癌を認めた.異所性胃粘膜から発生した腺癌と考えられた.極めて稀な症例であるため,若干の文献的考察を加えてこれを報告する.

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参考文献 (22)*注記

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