腸重積を呈した小腸GISTの1例

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  • GASTROINTESTINAL STROMAL TUMOR IN THE SMALL INTESTINE WITH INTUSSUSCEPTION

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抄録

症例は92歳,男性.平成14年8月,平成16年10月,イレウスで入院加療をうけている.平成17年1月3日,嘔吐,腹部膨満感で当院を受診した.腹部X線撮影でイレウスと診断され内科に入院した.注腸造影検査で横行結腸にapple core signを認め,大腸内視鏡検査で横行結腸に2型様の狭窄病変を認めた.横行結腸癌によるイレウスと診断され,2月2日に当科へ転科した.2月10日に手術を施行した.横行結腸腫瘍とは別に,回腸末端より110cm口側の小腸に順行性の腸重積を認め,先進部に腫瘍を認めた.手術は小腸腫瘍部腸管切除および横行結腸切除を行った.小腸腫瘍は病理組織学検査でspindle cellよりなる腫瘍を粘膜下に認め,免疫染色でc-kit(+),CD34(+),S-100(-),SMA(-)でGISTと診断された.本例で度重なるイレウスの原因は,小腸に発生したGISTによる腸重積で,また腸重積の原因としては管内より管外に連続した腫瘍がダンベル型であったためと考えられた.

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参考文献 (16)*注記

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