膵癌化学療法の最前線  浸潤性膵管癌に対するgemcitabineを用いた化学療法の成績

書誌事項

タイトル別名
  • Outcomes of gemcitabine treatment for invasive ductal pancreatic cancer

この論文をさがす

抄録

Gemcitabine hydrochloride(GEM)が導入された2001年4月以降の浸潤性膵管癌症例の治療成績について検討した.対象は教室にて治療した浸潤性膵管癌125例で,男女比は72:53,平均年齢64.3歳,治療は膵切除56例,姑息手術9例,試験開腹術5例,非切除55例.Stageはstage II 2例,III 13例,IVa 45例,IVb 65例.また放射線療法4例,化学療法95例(GEM 93例)に施行.膵管癌全体の1生率43%,2生率14%.膵管癌全体の単変量解析ではGEM(p=0.013)と膵切除(p=0.001)が予後に影響を及ぼし,多変量解析では膵切除(p<0.001)が最も予後に寄与した.切除不能例に対する膵動注塞栓療法では,grade III以上の有害事象はなく1例でPRを認めた.浸潤性膵管癌に対してGEMによる化学療法が予後を延長する上で重要であった.<br>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 22 (1), 30-35, 2007

    一般社団法人 日本膵臓学会

参考文献 (26)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ