天然薬物の免疫調節作用

• 稲垣 直樹

  岐阜薬科大学機能分子学大講座薬理学研究室

• 高 〓坤

  岐阜薬科大学機能分子学大講座薬理学研究室

• 田中 宏幸

  岐阜薬科大学機能分子学大講座薬理学研究室

• 永井 博弌

  岐阜薬科大学機能分子学大講座薬理学研究室

書誌事項

タイトル別名

• Regulation of allergic responses by Kampo medicines
• テンネン ヤクブツ ノ メンエキ チョウセツ サヨウ

抄録

NC/Ngaマウスの耳殻皮膚に，テープストリッピングとダニ抗原溶液の塗布を繰返すと，血中IgEの上昇，インターロイキン-4（IL-4）mRNA発現の増大およびインターフェロン-γ（IFN-γ）mRNA発現の減弱を伴う耳殻腫脹が誘発される．病理組織学的検討では表皮の肥厚，真皮の腫脹，炎症細胞の集積などの炎症の徴候が認められる．アトピー性皮膚炎に有効性を示す漢方方剤の十全大補湯，補中益気湯，消風散および黄連解毒湯は，IL-4 mRNA発現の増大およびIFN-γ mRNA 発現の減弱を回復させる傾向を示し，耳殻腫脹とともに組織学的な炎症の徴候を抑制する．したがって，これらの方剤はTh1/Th2バランスを矯正することによってアトピー性皮膚炎に対して治療効果を発揮する可能性が示唆される．<br><br>（〓は、漢字の金を３つ）

収録刊行物

• 日本薬理学雑誌

  日本薬理学雑誌 131 (4), 240-243, 2008

  公益社団法人 日本薬理学会

キーワード

• アレルギー性皮膚炎
• マウス病態モデル
• 漢方方剤
• Th1/Th2バランス
• 免疫調節

詳細情報

• CRID: 1390282679250529152
• NII論文ID: 10024382287
• NII書誌ID: AN00198335
• DOI: 10.1254/fpj.131.240
• ISSN: 13478397
• ISSN: 00155691
• NDL書誌ID: 9442877
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9442877
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008190314
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可