頭部血管肉腫の血気胸に対するPaclitaxel胸腔内投与の有効性

書誌事項

タイトル別名
  • Intrapleural Paclitaxel Injection for a Scalp-Hemangiosarcoma Patient with Hemopneumothorax
  • トウブ ケッカン ニクシュ ノ ケッキキョウ ニ タイスル Paclitaxel キョウクウナイ トウヨ ノ ユウコウセイ

この論文をさがす

抄録

前額部に発症した頭部血管肉腫の74歳男性例に対して,小範囲外科的切除,放射線療法に加えてタキソイド系抗腫瘍剤の化学療法を施行した.診断より約2年後,左胸部に血気胸をきたしたためPaclitaxelの胸腔内投与を施行した.その後Paclitaxel点滴静注を3カ月間継続し,現在10カ月以上経過しているが,血気胸の再発は認めていない.血管肉腫に伴う血気胸は胸膜癒着術のみでは再発予防にならず,予後は極めて悪い.実施したPaclitaxelの胸腔内投与は,腫瘍に対しては高濃度に作用するが,血中移行性が低いために副作用が軽度であることから,血管肉腫に伴う血気胸に対し積極的に選択すべき有効な治療法であると考える.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ