4臓器6多重癌の1例

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  • A case with six primary cancers : gastric cancer, ovarian cancer, descending colon cancer, carcinoma of the papilla of vater, rectal cancer and descending colon cancer

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抄録

近年の診断,治療の進歩や平均寿命の延長などにより多重癌症例が増加しているが6多重癌は稀である.今回われわれは4臓器6多重癌の症例を経験したので報告する.<BR>症例は52歳,女性.家族歴:父が直腸癌.(1)初発癌(胃癌):33歳時心窩部痛を主訴に当院受診,胃癌と診断され胃亜全摘術を施行した.(2)左卵巣癌:36歳時性器出血を認め近医で左卵巣癌の診断を受ける.子宮全摘両側卵巣摘出術が施行された.(3)下行結腸癌:38歳時血便を自覚,下部内視鏡検査で下行結腸に23×19mmのポリープを認めEMR施行した.病理検査で腺腫内癌を認めた.(4)十二指腸乳頭部癌:40歳時発熱と黄疸を家族に指摘され,十二指腸乳頭部癌の診断で膵頭十二指腸切除術を施行した.(5)(6)直腸癌,下行結腸癌:48歳時貧血を指摘され,直腸癌と下行結腸癌の診断で低位前方切除術と下行結腸部分切除術を施行した.現在まで再発および新たな癌の出現は認めておらず生存中である.

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参考文献 (26)*注記

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