陳旧性小指屈筋腱皮下断裂に対し,橋渡し腱移植後に減張位早期自動運動を行った1例

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  • Tension Reduced Early Active Mobilization after Bridge Tendon Graft for Rupture of the Little Finger Flexor Tendon: A Case Report

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抄録

陳旧性小指屈筋腱皮下断裂に対して,橋渡し腱移植後に減張位早期自動運動を行い,良好な成績を得た1例を経験したので報告する.症例は66歳,男性.ゴルフ練習中に練習場のマットを強打した後から左手掌に疼痛があり,近医を受診したが骨折の診断は得られなかった.受傷から1カ月後,左小指の屈曲が困難となり,握力低下と徐々にゴルフのドライバー飛距離も落ちてきた.受傷から3カ月後,手術加療目的に当科に紹介され,有鉤骨鉤偽関節に伴う小指深指屈筋(FDP)腱皮下断裂と診断された.手術は偽関節となった有鉤骨鉤を切除し,断裂したFDP腱に対し長掌筋腱を用いた橋渡し腱移植術を行った.術後2日目より環指の掌側に小指を重ねた減張位バディテーピングにて早期自動運動療法を3週間行った.術後3年の現在,可動域は % total active motion 84%と日本手の外科学会評価法でGoodであり,握力とドライバー飛距離の改善も得られた.

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