胃癌・大腸癌と生活習慣, Metabolic syndromeとの関連に関する検討

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タイトル別名
  • Association of the metabolic syndrome and life style with gastric cancer and colon cancer
  • イガン ダイチョウ ガン ト セイカツ シュウカン Metabolic syndrome トノ カンレン ニ カンスル ケントウ

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抄録

総合健診における癌と生活習慣, Metabolic syndrome(以下MS)との関連について横断調査を実施した。対象は, 同意が得られた12,716名(男7,789名, 女4,927名)。前向き追跡調査により, 受診後1年以内に癌と診断されたものを健診受診時担癌者とした。対象者の0.9%, 120名(男87名, 女33名)から癌が報告された。胃癌が33名(男27名, 女6名), 大腸癌が27名(男20名, 女7名)。MSは男の13.6%, 女の1.2%に認められた。胃癌はMS(+)で0.4%とMS(-)の0.3%と差を認めなかった(P=0.53)。大腸癌はMS(+)で0.5%とMS(-)の0.2%より多く認めた(P=0.027)。空腹時高血糖(IFG)(+)では, 胃癌0.7%, 大腸癌0.5%とIFG(-)の胃癌0.2%, 大腸癌0.2%より多く認めた(各々P=0.003, P=0.009)。MSの各因子の多変量解析では, 胃癌では, IFGのodds比は2.84(P=0.01)と有意であり, 大腸癌についても, IFGのodds比は2.58(P=0.037)と有意であった。胃癌, 大腸癌は, 喫煙, 飲酒, コーヒー, 運動の4つの生活習慣に有意な関連を認めなかった。MSは, 大腸癌において有意な危険因子であり, IFGは胃癌, 大腸癌の両者で有意な危険因子であった。

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参考文献 (14)*注記

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