生体ナノ工学的手法を用いた機能的心筋組織の構築

• 李 鍾国

  名古屋大学環境医学研究所 心・血管分野 (循環器)

抄録

再生医学の進歩により, 種々の幹細胞から心筋細胞への分化誘導が可能となり, 心疾患治療への応用が期待されている.これら幹細胞由来心筋細胞の生体への移植については, 従来細胞を局所に注入する方法により行われてきた, しかしながら, 比較的均一な細胞集団である心室や心房などの作業心筋と異なり, 洞結節などの組織においては, その機能を維持するために特異的な構造 (細胞配列) を有している.そのため, 幹細胞由来心筋細胞を用いて洞結節のような組織を構築するには, 生体が本来有している細胞配列を再現する必要がある.著者らは, 磁性微粒子による心筋細胞の標識, 磁場を用いた細胞パターニングなどの生体ナノ工学的手法を用いることで, 安定した興奮生成・伝導を示す心筋細胞シート作成法を確立した.

収録刊行物

• 心電図

  心電図 28 (4), 316-320, 2008

  一般社団法人　日本不整脈心電学会

キーワード

• 生体ナノ工学
• 再生心筋
• パターニング
• 磁性微粒子
• バイオペースメーカ

詳細情報

• CRID: 1390282679749716608
• NII論文ID: 10024857198
• NII書誌ID: AN00358282
• DOI: 10.5105/jse.28.316
• ISSN: 18842437
• ISSN: 02851660
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008317789
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可