腸重積症にて発見された若年者大腸癌の1例

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  • A CASE OF COLONIC CARCINOMA PRESENTED WITH INTUSSUSCEPTION IN A YOUNG MAN

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抄録

今回われわれは腸重積症にて発見された若年者大腸癌の1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例は29歳,男性.腹痛と粘血便あり外来受診した.CT検査施行した結果,下行結腸に腸重積を認めた.高圧浣腸にて整復を行ったところ,腫瘤を先進部とした腸重積であった.大腸内視鏡検査では2/3周性の1型大腸癌を認めscopeはかろうじて通過したが内腔の狭小化を認めた.生検の結果moderately differentiated adenocarcinomaの診断にて腹腔鏡補助下結腸左半切除術を施行した.切除標本の病理結果は,SS INFβ ly1 v0 N0であった.自験例では大腸癌家族歴はなかったが,若年発症のためHNPCCの可能性もあり,MSI (microsatellite instability)解析を行ったが陰性であった.<BR>若年者においても腸重積を認めた場合,大腸癌の存在を念頭に置くべきと考えられた.

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