CA19‐9産生肺癌の1切除例

  • 境 雄大
    弘前大学大学院医学研究科胸部心臓血管外科学講座
  • 対馬 敬夫
    弘前大学大学院医学研究科胸部心臓血管外科学講座
  • 木村 大輔
    弘前大学大学院医学研究科胸部心臓血管外科学講座
  • 福田 幾夫
    弘前大学大学院医学研究科胸部心臓血管外科学講座
  • 鎌田 義正
    弘前大学附属病院病理部

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF SURGICALLY TREATED CA19-9-PRODUClNG PULMONARY CARCINOMA

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抄録

症例は66歳,男性.腹部症状を主訴に近医を受診し,腹部CTで左下葉に腫瘤を指摘された.胸部CTで左肺S6からS10に腫瘍を認めたが,肺門部・縦隔の有意なリンパ節腫大はなかった.経気管支肺生検で腺癌と診断された.腫瘍マーカーはCA19-9が288.3U/mlと高値を示した.上部・下部消化管内視鏡検査では異常所見はなかった.cT2N0M0,StageIBの評価で手術を行った.転移を有する肺門部リンパ節が肺動脈および上葉気管支へ浸潤しており,左肺全摘術を行った.S6からS10に52×30×37mmの腫瘍を認め,病理組織学的に高分化腺癌で粘液産生性腺癌であった.免疫組織染色でCA19-9陽性であった.進行度はpT2N2M0,StageIIIAであった.術後第14病日のCA19-9値は11U/mlと正常化していた.術後6カ月を経過したが,再発を認めていない.病理組織学的にCA19-9産生が確認された肺癌の報告は少ない.CA19-9産生肺癌に関する文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (32)*注記

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