肝性脳症·食後腹痛·胆管障害をきたした肝動静脈瘻の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of diffuse hepatic arteriovenous fistulae with hepatic encephalopathy, postprandial abdominal pain and biliary injury

この論文をさがす

抄録

肝性脳症を契機に肝動静脈瘻を診断された60歳女性の症例を経験した.診断から2年の間に,肝性脳症だけでなく食後の腹痛と体重減少および胆管障害を併発し,今後肝不全へと進行することが予測される.肝動静脈瘻はシャント量の増加とともに多彩な臨床症状を呈する.そのうち高心拍出量性心不全と胆管障害は予後を左右する.しかし,症例の蓄積が少なく治療法は確立していない.肝動脈塞栓や結紮は胆管障害·胆道感染症を誘発する恐れがあり,根治には肝移植が必要と思われる.現在,脳死肝移植登録が承認され待機中である.<br>

収録刊行物

参考文献 (14)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ