生前診断が困難であった多嚢胞化萎縮腎に発生した腎細胞癌の1例

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タイトル別名
  • Renal cell carcinoma diagnosed by autopsy in a patient with acquired renal cystic disease undergoing long-term hemodialysis
  • 症例報告 生前診断が困難であった多嚢胞化萎縮腎に発生した腎細胞癌の1例
  • ショウレイ ホウコク セイゼン シンダン ガ コンナン デ アッタ タノウホウカ イシュクジン ニ ハッセイ シタ ジンサイボウガン ノ 1レイ

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抄録

症例は66歳の男性.慢性糸球体腎炎による末期腎不全のために1981年より外来維持血液透析を受けていた.2006年11月に39度台の発熱がみられ,胆道感染症の診断で抗菌薬投与を受けるも改善がなく,同年12月に当院へ入院となった.熱源検索のために行った腹部超音波,CT,MRI,骨シンチグラフィーにて右腸骨,肋骨,椎体,両側副腎,腹膜に癌の転移巣を発見した.一方,消化管,肝,胆,膵,脾,呼吸器,循環器,腎尿路などの検索で,原発巣を診断できなかった.2007年2月に永眠され,病理解剖を行ったところ,右腎原発の径3×2 cm大の淡明細胞癌が診断された.多嚢胞化萎縮腎に発生した腎細胞癌の一部は画像診断が困難な場合があることを考慮し十分な検索が必要である.

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