アナフィラクトイド紫斑における血液凝固第XIII因子値の臨床的意義

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タイトル別名
  • Clinical Significance of Plasma Coagulation Factor XIII in Patients with Anaphylactoid Purpura
  • アナフィラクトイド紫斑における血液凝固第13因子値の臨床的意義
  • アナフィラクトイド シハン ニ オケル ケツエキ ギョウコ ダイ13 インシチ ノ リンショウテキ イギ

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抄録

日本医科大学病院皮膚科において,1997年から2003年までにアナフィラクトイド紫斑と診断した21症例を対象とし,発症時の血中第XIII因子値と,臨床像・検査所見とを比較検討した.全21例(男性10例,女性11例)のうち,血中第XIII因子の低下がみられたのは8例(38.1%,男性4例,女性4例)であり,低下群の平均年齢は34歳,正常群では43歳であった.低下群の紫斑の範囲は,両下肢のみが3例(50%)(正常群64.3%),上肢および下肢1例(16.7%)(正常群7.1%),四肢および躯幹は2例(33.3%)(正常群28.6%)であった.関節症状が認められたのは62.5%(正常群33.3%),腹部症状のあったのは25.0%(正常群23.1%)であった.低下群では,経過中に顕微鏡的血尿を認めたのは50.0%(正常群27.3%),蛋白尿は87.5%(正常群36.4%)であり,尿異常所見は,正常群より高率に認めた.以上の結果は,APにおいて血中第XIII因子の低下は腎症状発症の予測因子であることを示唆している.

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参考文献 (23)*注記

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