腹腔鏡下胆嚢摘出術時,鉗子による胆嚢管の触診にて診断した胆嚢管癌の1例

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  • CARCINOMA OF THE CYSTIC DUCT FOUND VIA PALPATION OF THE CYSTIC DUCT USING A CLAMP

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抄録

胆嚢結石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術において,胆嚢管を鉗子にて触診し遺残結石の有無を確認する手技は重要である.今回われわれはこの手技にて胆嚢管癌を発見した1例を経験したので報告する.症例は76歳,男性.主訴は右季肋部痛.胆嚢内に直径15mmの結石を1個認めたが胆道系に腫瘍を認めなかった.腹腔鏡下胆嚢摘出術時胆嚢管を鉗子にて触診したところ腫瘤を触知した.術中迅速病理診断にて乳頭腺癌の診断であったため胆管切除,肝管空腸吻合術を施行した.腹腔鏡手術は開腹手術と比較して直接臓器に触れることができない特異性を有する.しかし,鉗子を介しても触感の情報を得ることは可能かつ重要な要素であると考えられた.

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