悪性貧血治療中に赤芽球癆・1型糖尿病を発症した胸腺腫合併重症筋無力症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Myasthenia Gravis associated Thymoma Complicated with Pure Red Cell Aplasia and Type 1 Diabetes Mellitus during the Treatment of Pernicious Anemia
  • 症例報告 悪性貧血治療中に赤芽球癆・1型糖尿病を発症した胸腺腫合併重症筋無力症の1例
  • ショウレイ ホウコク アクセイ ヒンケツ チリョウ チュウ ニ セキ ガキュウロウ 1ガタ トウニョウビョウ オ ハッショウ シタ キョウ センシュ ガッペイ ジュウショウキン ムリョクショウ ノ 1レイ

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抄録

症例は87歳,女性.60歳時に重症筋無力症,胸腺腫を指摘.2005年8月, Hb 8.1 g/dlの貧血を認め,MCV 130 fl, VitB 1250 pg/ml未満,抗胃壁細胞抗体および抗内因子抗体陽性にて悪性貧血と診断.メコバラミン筋注・内服治療を行い,Hb 10∼11 g/dlで推移していた.2007年1月,Hb 4.1 g/dlと低下.骨髄穿刺にて赤芽球癆と診断し,プレドニゾロンを20 mg/日にて加療開始.その後,肺炎等を繰り返したため,7月より5 mg/日に漸減した.2007年9月18日より,気分不良・多飲・多尿傾向で,19日来院.血糖583 mg/dl, HbA1c 6.8%, 尿ケトンを認め糖尿病性ケトアシドーシスの診断にて入院加療.抗GAD抗体は陰性だが,血中・尿中CPRは測定感度以下で1型糖尿病と診断した.胸腺腫に重症筋無力症・悪性貧血・赤芽球癆・1型糖尿病を合併した例はきわめて稀であり,報告する.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 52 (8), 703-707, 2009

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (21)*注記

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