予測しながら行う血糖自己測定の血糖コントロールに対する有効性についての検討

  • 大森 恵子
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科
  • 浦田 美佐子
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科
  • 新美 恵
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科
  • 中山 幹浩
    中山クリニック
  • 中島 英太郎
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科
  • 佐野 隆久
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科
  • 堀田 饒
    独立行政法人労働者健康福祉機構中部労災病院代謝内分泌内科

書誌事項

タイトル別名
  • The Study of the Efficacy of the Prediction of the Result before the Self-monitoring of Blood Glucose
  • ヨソク シナガラ オコナウ ケットウ ジコ ソクテイ ノ ケットウ コントロール ニ タイスル ユウコウセイ ニ ツイテ ノ ケントウ

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抄録

インスリン注射を行っている2型糖尿病患者では,血糖自己測定(self monitoring of blood glucose: SMBG)を繰り返していても,それだけでは血糖コントロールは改善しない.そこで,インスリン投与量を変更せず予測しながらSMBGを行うことで,血糖コントロールが改善するかどうかを調査した.対象は,既にSMBG, インスリン注射を行っている2型糖尿病患者25名である.年齢65.0±10.2歳(mean±SD), 罹病期間17.5±9.9年,インスリン自己注射経験年数8.0±8.7年,SMBG経験年数7.7±8.8年.まず,従来通り血糖値を予測せず3カ月間SMBGを行ったのち,予測しながら行うSMBGを3カ月間継続してもらった.開始1カ月目,3カ月目とも,血糖予測値は実測値より有意に低かった.従来のSMBGでは,3カ月間HbA1cには有意な変化はみられなかった.予測しながらのSMBGを開始すると,開始時の7.2±0.5% (mean±2SE)に比べ,1カ月目は有意な変化はないものの,2カ月目は6.9±0.5%(p<0.05), 3カ月目は7.0±0.4% (p<0.05)と有意に低下し,予測しながらのSMBGは血糖コントロールに対して有効である可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 52 (9), 805-810, 2009

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (5)*注記

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