低用量エトポシド内服療法が有効であったanaplastic large cell lymphomaの1例

  • 山根 尚子
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 加藤 直子
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 柳 輝希
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 大澤 倫子
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 西村 真智子
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 伊藤 幹
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科
  • 斎藤 奈央
    独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター皮膚科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of multifocal primary cutaneous CD30+ anaplastic large cell lymphoma successfully treated with low dose oral etoposide

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抄録

要旨 43歳女。初診の2年前の夏に右足首,左前腕の2箇所を虫に刺された。同年冬,虫刺部周囲が15mm大まで増大した。平成17年に右下腿,右上肢にも結節が出現し,6月に近医を受診。次第に増数したため,リンパ腫を疑われて,同年9月に当科を紹介受診した。皮疹の病理組織検査でCD30陽性の,大型・異型のリンパ球様細胞の増殖を認め,T細胞遺伝子再構成を認めた。右鼠径リンパ節生検にてCD30陽性の大型・異型の腫瘍細胞の増殖を認めた。CHOP療法および局所の放射線療法で完全寛解を得た。その後,皮疹の再燃および右鼠径リンパ節の腫大を認めたため,低用量メソトレキセート内服を開始し,皮疹は軽快したが,肝機能障害を認めたため投与を中止した。再燃した皮疹に対して,1コース50mg/日×2週間の低用量エトポシド内服を開始し,皮疹,リンパ節病変ともに良好にコントロールされている。

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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