陸水‐海水相互作用と沿岸環境  50mメッシュ標高情報とGISを利用した海底地下水流出量の空間分布評価―瀬戸内海中央部での適用例―

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of spatial variation in submarine groundwater discharges from a coastal grid 50 m square, using a topographic model: an example of the application to the middle of the Seto Inland Sea
  • 50mメッシュ標高情報とGISを利用した海底地下水流出量の空間分布評価--瀬戸内海中央部での適用例
  • 50mメッシュ ヒョウコウ ジョウホウ ト GIS オ リヨウ シタ カイテイ チカ ミズリュウシュツリョウ ノ クウカン ブンプ ヒョウカ セトナイカイ チュウオウブ デ ノ テキヨウ レイ
  • an example of the application to the middle of the Seto Inland Sea
  • ―瀬戸内海中央部での適用例―

この論文をさがす

抄録

本研究では, 100 km以上の海岸線で海底地下水流出(SGD)の空間分布を評価するため, 50 mメッシュ標高情報を利用した地下水流出モデルを,瀬戸内海中央部の海岸線(岡山県および香川県)に適用して50 m単位でSGDを見積もった。SGDでは,海岸線から最大で500 m内陸までの地形勾配をGISにより算出し,それに基づき,動水勾配及び地下水通過断面積を推定した後,ダルシー則によって年間のSGDを推定した。その結果は,以下のとおりである。1)沿岸域の地形勾配は香川県の方が岡山県に比べて緩やかな傾向を示し,特に,勾配が0と計算される埋立地に代表される0.002未満の海岸線の出現頻度も,香川県の方がより多かった。2)岡山県沿岸域におけるSGDは,ほぼ全域から1グリッドあたり0.2×105 m3 year-1以上であると見積もられた。一方,香川県沿岸では,埋め立て地のようなSGDが0と見積もられる海岸線が比較的多く分布していた。3)推定されたSGDは,岡山県沿岸全体で年間66.2 mm,香川県沿岸全体で年間48.1 mmと見積もられ,降水に対して5%前後に相当した。これらの値は,水収支法によって見積もった値と概ね一致した。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (51)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ