オープンソースを目指したPACS/医療情報統合システム“KPECK”の開発

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タイトル別名
  • Development of an Integrated Medical Information System “KPECK” Distributed as Open Source Codes

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抄録

<p> 現在の医療情報システムは,電子カルテ,オーダリング,医事会計等,様々なシステムが互いに連携することで大きな成果を上げている.したがって,部門システムの発展が全体システムの発展を支えているとも言える.関西医科大学の附属香里病院を中心とした研究開発グループは,ユーザの視点に立った画像処理/PACS/RIS統合システムの自主開発に着手し,1998年にはDICOM非対応ではあるが,CT,MRI,核医学画像のオンライン保管を実現した.他方,薬剤システムとの連携も加え,1999年には,医事システムとの通信をTCP/IPのSocket通信で実現し,汎用性のある連携システムへの発展を遂げている.DICOMへの対応はモダリティ導入に合わせ,2000年にCT,MRIがDICOM準拠となった.これまで開発してきたソースコードは我々の手中にあり,優れたデータ互換性と特定メーカーに依存しない自主開発を可能にしている.2001年から第3世代のシステム開発を開始し,システム連携の自由度をさらに広げるために,フリーソフト主体のシステム設計を行い,OSはLINUXを,開発言語はGNUのGCCを,DBはFireBirdを利用し,有償のソフトは開発ツールのBorland C++のみとした.そして,新システム(開発コード名KPECK)は2003年3月に本稼働を開始した.診療機関における本システムの自由な利用と診療機関間共同開発によるシステムの機能向上を願い,全プログラムのオープンソース化と2003年度末のインターネット公開を目指している.</p>

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 24 (1), 79-87, 2004

    一般社団法人 日本医療情報学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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