胸腔鏡・腹腔鏡を併用した完全鏡視下Morgagni孔ヘルニア根治術の一例

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  • Simultaneous thoracoscopical and laparoscopical repair of Morgagni hernia: A case report

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抄録

Morgagni孔ヘルニアは胸肋三角に生ずる横隔膜ヘルニアの一種である.今回胸腔鏡・腹腔鏡を併用した完全鏡視下Morgagni孔ヘルニア根治術の一例を経験したので報告する.症例:69歳,女性.咳嗽を契機にMorgagni孔ヘルニアと診断され,胸腔鏡・腹腔鏡を併用した完全鏡視下ヘルニア根治術を施行した.術後20ヵ月現在再発なく,呼吸機能は著明に改善した.考察:Morgagni孔ヘルニアは比較的稀ではあるが,近年鏡視下手術の報告が散見される.その多くがヘルニア嚢の切除を行わない腹腔鏡下手術で,胸腔鏡下手術は少数であり,本例のように胸腔鏡と腹腔鏡を併用した報告はみられなかった.それぞれのアプローチには利点と欠点があり,両者を併用することにより,完全鏡視下にヘルニア嚢の切除を伴う修復術を行うことが可能であった.本術式は低侵襲かつ術後QOLを維持しつつ,根治性の高い術式と考えられた.

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