Ｍｉｃｒｏｐａｐｉｌｌａｒｙ　ｐａｔｔｅｒｎを認めた末梢小型肺腺癌の一切除例

• 佐藤 征二郎

  長岡赤十字病院　呼吸器外科

• 富樫 賢一

  長岡赤十字病院　呼吸器外科

• 小池 輝元

  新潟大学大学院医歯学総合研究科　呼吸循環外科学分野

書誌事項

タイトル別名

• A case of small peripheral adenocarcinoma of the lung with micropapillary pattern

抄録

以前よりmicropapillary patternは乳癌，卵巣癌，膀胱癌などで予後不良因子として認識され，近年，肺癌でも報告が相次いでいる．今回我々は，リンパ節転移をきたした末梢小型肺腺癌の1例を経験した．症例は52歳男性．胸部CT上，左S³領域に約15mmの辺縁不整な胸膜陥入，spiculaを伴った結節を認めた．術前診断で左肺腺癌，cT1N0M0：stage IAであり，左上葉切除ND2aを施行した．組織学的所見では，線維血管間質を欠くmicropapillary patternを示していた．免疫組織学的所見では，TTF-1（＋），CK7（＋），SP-A（＋），CK20（－）であり原発性肺癌と診断した．肺内・縦隔リンパ節に転移を認め，病理診断はpT1N2M0：stage IIIAであった．小型の肺結節でも，本疾患のような組織型の存在も念頭におき，迅速な診断が望まれる．

収録刊行物

• 日本呼吸器外科学会雑誌

  日本呼吸器外科学会雑誌 23 (5), 703-708, 2009

  特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会

キーワード

• micropapillary pattern
• 肺腺癌
• リンパ節転移
• 免疫組織化学染色

詳細情報

• CRID: 1390001204361176576
• NII論文ID: 10025953491
• NII書誌ID: AN10467885
• DOI: 10.2995/jacsurg.23.703
• ISSN: 18814158
• ISSN: 09190945
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009274838
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可