化膿性脊椎炎に脳髄膜炎,脳膿瘍を合併した1例

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タイトル別名
  • Pyogenic Spondylitis Associated with Encephalomeningitis and Brain Abscess: A Case Report

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抄録

【症例】72歳男性,発熱と腰痛にて前医を受診し,化膿性脊椎炎の診断で前医に入院となった.抗生剤を投与されたが,高熱が持続し,脱水が顕著となり入院から3日後,当院へ転院となった.転院時,左下肢麻痺を認め,意識は混濁していた.前医で行われた椎間板穿刺から黄色ブドウ球菌が検出された.MRIで第3/4腰椎椎間板炎,硬膜外膿瘍を認めた.髄膜炎の合併も疑い,髄液穿刺を行ったが髄液を吸引できず,確定できなかった.転院翌日に硬膜外膿瘍に対して洗浄,ドレナージを行ったが,術後,意識混濁が続いた.頭部MRIを撮像したところ,髄膜炎,硬膜下膿瘍を認めた.脳神経外科で開頭ドレナージを施行され,徐々に意識は改善し,転院後30日目で炎症反応は陰性化した.発症後7か月の現在,脊椎炎の再燃はない.

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