絞扼性イレウス術後に中心静脈カテーテル感染より発生した化膿性脊椎炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Pyogenic Spondylitis Caused by Central Venous Catheter Infection Following Surgery for Strangulated Intestinal Obstruction

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抄録

絞扼性イレウス術後MRSA血症に起因したと考えられる化膿性脊椎炎を経験した.症例は82歳の男性で絞扼性イレウスにより小腸大量切除術を施行した.術後呼吸状態の改善がみられず人工呼吸器管理となった.術後4病日に人工呼吸器から離脱し,術後7病日には食事摂取も可能となった.しかし術後17病日に39.6°Cの発熱を認め,中心静脈カテーテルによる発熱を疑いカテーテルを抜去すると同時にカテーテル先端を培養に提出した.培養の結果MRSAが検出された.術後20病日には解熱したが,腰痛が出現し,術後50病日に胸腰椎MRIを施行したところ化膿性脊椎炎を認めた.安静,抗生剤投与を行い軽快し,術後80病日に退院した.術後菌血症に引き続く腰痛を認めた場合,化膿性脊椎炎を考慮し,適切な治療を行うことが必要であると考えられた.

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