はたらくタンパク質:エネルギー,電子,プロトン,リガンド移動の計算生体高分子科学

  • 倭 剛久
    名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻 戦略的創造研究推進事業, 科学技術振興機構 Baylor College of Medicine, Department of Molecular and Human Genetics

書誌事項

タイトル別名
  • Proteins at Work: Computational Biopolymer Science of Energy, Electron, Proton Transfer and Ligand Migration
  • ハタラク タンパクシツ エネルギー デンシ プロトン リガンド イドウ ノ ケイサン セイタイ コウブンシ カガク

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抄録

筆者らは,コンピューターをもちいてタンパク質の運動や電子状態をしらべ,タンパク質が機能を果たすしくみを研究している.たとえば,特定の部位に外部から刺激がくわわったとき,その刺激(情報)はどのような経路を伝わって分子を伝わっていくのか,どのようなメカニズムで構造変化を起こすのか,電子移動反応にかかわるタンパク質では,電子供与体から電子受容体へ,どのアミノ酸残基を伝わってどのように電子が流れるのか,タンパク質内部でプロトン移動反応が起こるときには,どのような構造変化が引き金になるのか,などの問題をしらべている.このように,タンパク質のはたらきを物理の言葉で表現し,実験結果や遺伝情報解析とつきあわせることで生命現象のメカニズムに肉迫できるのではないかと考えている.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 67 (3), 179-186, 2010

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (141)*注記

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