Marfan症候群に合併したCD5陽性CD10陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

  • 吉武 久美子
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 萩原 由貴
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 田苗 健
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 高橋 直樹
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 郡 美佳
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 田丸 淳一
    埼玉医科大学総合医療センター 病理診断部
  • 別所 正美
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科
  • 新津 望
    埼玉医科大学国際医療センター 造血器腫瘍科

書誌事項

タイトル別名
  • Marfan syndrome complicated with CD5+ CD10+ diffuse large B-cell lymphoma
  • 症例報告 Marfan症候群に合併したCD5陽性CD10陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
  • ショウレイ ホウコク Marfan ショウコウグン ニ ガッペイ シタ CD5 ヨウセイ CD10 ヨウセイビマンセイ ダイ サイボウガタ B サイボウ リンパ シュ

この論文をさがす

抄録

症例は35歳,男性。15歳時,Marfan症候群と診断。2007年6月咽頭部違和感が出現し,近医にて左扁桃腫脹を指摘された。徐々に左扁桃の増大が認められたため扁桃部の生検を施行し,CD5陽性CD10陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL; 胚中心型)と診断した。PET-CTにて左咽頭扁桃と左上内深頸部リンパ節に集積が認められ,臨床病期II A, 国際予後指標は低中リスクと診断した。R-CHOP療法を8コース施行し,完全奏効となり,現在も奏功を維持している。CD5陽性DLBCLはDLBCLの約5∼10%で,CD5陽性CD10陽性DLBCLはその中の約5%と少ない。また,リンパ腫とMarfan症候群の合併例の報告は少ない。Marfan症候群はTGF-β受容体の変異があり,リンパ腫でもTGF-β受容体の異常があるとの報告があるので,両者の間に何らかの関係があると考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 51 (3), 196-200, 2010

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ