非溶血性輸血副作用発生時の患者の血中補体濃度の検討

• 嶋田 英子

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 下山田 高茂

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 穴沢 雅子

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 村岡 正人

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 松田 利夫

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 岡崎 仁

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 十字 猛夫

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

• 田所 憲治

  日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所

書誌事項

タイトル別名

• SERUM COMPLEMENT C4 AND C3 LEVELS IN PATIENTS EXPERIENCING NONHEMOLYTIC TRANSFUSION REACTIONS

抄録

非溶血性輸血副作用発生時の患者の血清補体C4値およびC3値の変化を観察して，補体系の活性化の有無を検討した．血清トリプターゼ値の変化も併せて観察して，補体値の変化とマスト細胞の脱顆粒の関連を検討した．<br> Anaphylactic shock，Anaphylactoid reaction，Urticaria等の症状を呈した患者群では，副作用発生前後での血清C4値およびC3値の有意な減少が認められた．これらの患者では，副作用発生時に，古典的経路を介した補体系の活性化が推察された．一方，Anaphylactic shock等の症状を呈した患者群では，血清トリプターゼ値の増加も認められ，マスト細胞の活性化も示唆された．しかしながら，トリプターゼ値の増加と補体値の減少との間に相関関係は認められなかった．<br> 非溶血性輸血副作用発生には，複数の異なる作用機序が関与する可能性が示唆された．<br>

収録刊行物

• 日本輸血細胞治療学会誌

  日本輸血細胞治療学会誌 55 (5), 633-638, 2009

  一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会

キーワード

• 非溶血性輸血副作用
• アナフィラキシー
• 補体活性化
• 古典的経路
• 血清トリプターゼ

詳細情報

• CRID: 1390001205271299584
• NII論文ID: 10026334256
• NII書誌ID: AA12159645
• DOI: 10.3925/jjtc.55.633
• ISSN: 18830625
• ISSN: 18813011
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2010074435
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可