術後27年目に発見された前縦隔再発乳癌の1例

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  • A CASE OF BREAST CANCER WITH RECURRENCE TO THE ANTERIOR MEDIASTINUM 27 YEARS AFTER MASTECTOMY

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抄録

症例は62歳,女性.35歳時当科にて左乳癌に対し,定型的乳房切除術を施行した.皮膚および胸筋に浸潤し,また腋窩リンパ節転移を認めたため,cyclophosphamideならびに5FUによる術後補助化学療法を2年間行った.今回は半年前頃よりの湿性咳を主訴に来院された.胸部CTにて,前縦隔に5cm大の腫瘤を認めた.FDG-PETでは同部位ならびに胸骨柄左側にFDGの集積がみられた.前縦隔腫瘍と胸骨柄より各々CTガイド下生検を施行,ともに乳癌の再発との結果であった.ER(1+),PR(-),HER2(1+).まずは両病変に対し,放射線照射60Gyを行った.照射野に関しては12カ月後においても良好に制御されていたが,新たに左肩甲骨と右肋骨に骨転移の出現を認めたため,化学療法を開始した.再発時期および部位ともに,極めて稀な症例と思われたので,若干の文献的考察を加え報告する.

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被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (22)*注記

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