インフルエンザ菌 b 型(Hib)予防接種の接種意志に影響を与える要因

  • 岩下 裕子
    東京都多摩立川保健所企画調整課企画調整係
  • 武村 真治
    国立保健医療科学院公衆衛生政策部地域保健システム室

書誌事項

タイトル別名
  • Factors associated with willingness to undergo vaccination against Haemophilus influenzae type b (Hib)
  • インフルエンザキン bガタ Hib ヨボウ セッシュ ノ セッシュ イシ ニ エイキョウ オ アタエル ヨウイン

この論文をさがす

抄録

目的 インフルエンザ菌 b 型(Hib)予防接種の接種意志および自己負担料の支払い意思額(WTP)に影響を与える要因を明らかにし,接種率向上のための方策を検討する。<br/>方法 東京都町田市内の保育園児の保護者1185人に,保育園を通じて調査票を配布,回収し,有効回答数549人(46.3%)を解析した。調査票に Hib に関する情報を提示した上で,接種意志,WTP, Health Belief Model(HBM)の因子(脆弱性,重大性,有効性,障害),属性を設問し,変数間の関連を分析した。<br/>結果 接種意志がある者の割合は50.3%, WTPの平均値は2,581円で,約 8 割が3,000円以下であった。「認知された脆弱性」,「認知された重大性」,「認知された有効性」の値が高い者,「費用負担感」の値が低い者の方が接種意志があり,WTP が高かった。また年間所得の高い者の方が WTP が高かった。<br/>結論 接種率を向上させるためには,HBM に基づいた情報提供,特に予防接種の有効性の認知に影響を与える情報(効果,副作用等)を中心に提供する必要があること,所得が低い世帯に配慮して,現状の自己負担料の軽減措置を行う必要があることが示唆された。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ