副交通胆管枝を有する胆嚢・総胆管結石症の1例

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  • A CASE OF STONES IN THE GALLBLADDER AND COMMON BILE DUCT WITH COMMUNICATING ACCESSORY BILE DUCT

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抄録

術前に指摘できなかった副交通胆管枝(communicating accessory bile duct,以下CABD)を有する胆嚢・総胆管結石症を腹腔鏡下に切除しえた1例を経験したので報告する.症例は45歳女性.主訴は腹痛で,造影CT,腹部超音波検査で胆嚢・総胆管結石症と診断され,緊急入院となった.胆嚢摘出に先行し,内視鏡的総胆管結石排石術を施行した.ERCPとDIC-CTでは胆管異常は指摘できなかった.腹腔鏡下胆嚢摘出術所見では結石が充満した胆嚢頸部の一部が肝門部方向へ連続しており,一部切開と結石除去後に胆汁漏出を認めた.術中造影で右後区枝根部付近より分枝したCABDと診断した.CABDを根部で結紮し,腹腔鏡下手術を完遂した.本症例はCABD内に結石が充満しており,術前の画像診断が困難であった.このような症例ではCABDの存在を念頭に入れた胆嚢の処理と術中造影による確認が必須と思われた.

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