副膵管領域原発膵癌の1例

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  • A CASE OF ADENOCARCINOMA IN AN ACCESSORY DUCT OF THE PANCREAS

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抄録

症例は66歳,男性.2007年5月上腹部痛にて当院を受診した.上腹部内視鏡検査にて十二指腸下行脚に粘膜下腫瘍様の隆起を認め,生検を施行した.病理結果は炎症のみであった.2008年5月経過観察目的の内視鏡検査にて同部位にびらんを認め生検を施行した.<BR>serrated adenoma with severe atypiaとの病理結果であった.腹部造影CT検査では十二指腸管腔内へ突出する隆起性病変を認めた.リンパ節転移や肝転移を示唆する所見は認めなかった.7月十二指腸楔状切除術予定で開腹したが十二指腸の腫瘍は膵頭部と一塊となっており楔状切除は不可能であった.<BR>3日後,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.経過良好で術後29日目軽快退院となった.病理検査では副膵管領域原発膵癌との診断を得た.今回われわれはまれな疾患である副膵管領域原発膵癌を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (13)*注記

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