潰瘍性大腸炎の手術症例の解析‐樹形モデルによる癌合併危険因子の検討‐

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  • Statistical Analysis of The Risk Factor of Colitic Cancer in UC Patients using Tree Model

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抄録

目的:潰瘍性大腸炎(以下UC)の手術症例について統計学的手法にて癌合併の危険因子,白血球除去療法の指標因子などを検討した.対象と方法:2001年から2009年までにUCの診断で手術施行された39症例.検討項目は患者背景・手術適応・術後合併症などとした.また,樹形モデルも加えて統計学的検討を行った.結果:手術は待機手術30例,緊急手術9例であり,その適応は難治例24例,大腸癌合併6例,大量出血3例,急性腹膜炎1例などであった.術後合併症は16例に認め,緊急手術症例で重篤な合併症が多い傾向を認めた.樹形モデルを含めた解析では,白血球除去療法施行群で癌合併症例の割合は低く,その治療群でも罹病期間が133カ月を超えた場合は癌合併の疑いが強まることが示唆された.考察:今回の解析結果よりUC症例の癌合併の危険因子が明らかとなり,白血球除去療法の指標因子を含め手術時期を決める一つの指針になり得ると考えられた.<br>

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