ドレナージ術で治療が可能であった魚骨穿通による後腹膜膿瘍の1例

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  • A CASE OF RETROPERITONEAL ABSCESS CAUSED BY A FISH BONE

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抄録

魚骨を含めた消化管異物のほとんどは自然に排泄されるが,稀に消化管穿孔といった重篤な病状をきたすことがある.本疾患については,保存的に治療しえたものから,消化管切除に至った症例など様々な症例が報告されている.今回われわれは魚骨穿孔による後腹膜膿瘍に対してドレナージ術のみで治療しえた1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は83歳,男性.左下腹部痛を主訴に受診され,精査にて魚骨穿通による後腹膜膿瘍の診断に至った.手術は全身麻酔下に傍腹直筋切開によるアプローチで後腹膜に進入し,膿瘍のドレナージ術のみ施行し治療せしめた.この疾患は術前の画像検査を含め,十分な検討を行った上で,適切な治療方針を決定する必要があるものと考えられた.

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