ウイルス感染増殖におけるスルファチドの役割

• Takahashi Tadanobu

  Department of Biochemistry, School of Pharmaceutical Sciences, University of Shizuoka and Global COE Program for Innovation in Human Health Sciences

• Suzuki Takashi

  Department of Biochemistry, School of Pharmaceutical Sciences, University of Shizuoka and Global COE Program for Innovation in Human Health Sciences

書誌事項

タイトル別名

• Role of sulfatide in virus infection and replication
• ウイルス感染増殖におけるスルファチドの役割[含 英語文]
• ウイルス カンセン ゾウショク ニ オケル スルファチド ノ ヤクワリ ガン エイゴブン

抄録

硫酸化糖脂質の 3-O-硫酸化ガラクトシルセラミド（スルファチド）は，脳，腎，呼吸器，消化器のような様々な組織に普遍的に存在している。スルファチドの代謝は他の多くのガングリオシドに比較して極めて単純で，スルファチドはセラミドから二つの転移酵素（セラミドガラクトシルトランスフェラーゼとセレブロシドスルフォトランスフェラーゼ）で合成され，一つのスルファターゼ（アリールスルファターゼ A）により特異的に分解される。スルファチドは，神経系，糖尿病，免疫系，血栓形成，細菌感染，ウイルス感染に関連した，生物学的に多機能な糖脂質である。筆者らの最近の研究で，スルファチドがインフルエンザウイルス感染細胞上でウイルス膜タンパク質ヘマグルチニンとの結合を介して，新生ウイルス核タンパク質の核外輸送を促進させるとともに子ウイルス産生を亢進させることを示した。本総説では，ウイルス感染増殖におけるスルファチドの役割についての概説とともに，筆者らの研究のスルファチドとインフルエンザ A 型ウイルスの関係について紹介する。<br>

収録刊行物

• Ｔｒｅｎｄｓ　ｉｎ　Ｇｌｙｃｏｓｃｉｅｎｃｅ　ａｎｄ　Ｇｌｙｃｏｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ

  Ｔｒｅｎｄｓ　ｉｎ　Ｇｌｙｃｏｓｃｉｅｎｃｅ　ａｎｄ　Ｇｌｙｃｏｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ 21 (121), 255-265, 2009

  FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)

キーワード

• sulfatide
• HIV
• influenza virus
• virus infection
• virus replication

詳細情報

• CRID: 1390001204369618688
• NII論文ID: 10026976871
• NII書誌ID: AA10995236
• DOI: 10.4052/tigg.21.255
• ISSN: 18832113
• ISSN: 09157352
• NDL書誌ID: 10586998
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10586998
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2010167321
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可