直接肝浸潤を伴う横行結腸癌の1切除例

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タイトル別名
  • A Case of Transverse Colon Cancer with Direct Invasion into the Liver
  • チョクセツ カン シンジュン オ トモナウ オウコウ ケッチョウガン ノ 1セツジョレイ
  • 症例報告 直接肝浸潤を伴う横行結腸癌の1切除例
  • ショウレイ ホウコク チョクセツ カン シンジュン オ トモナウ オウコウ ケッチョウガン ノ 1 セツジョレイ

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抄録

症例は42歳女性.2005年6月にふらつきと下肢の浮腫を主訴に,当院内科を受診した.高度の貧血・低アルブミン血症が認められ,コンピューター断層撮影(computed tomography;以下,CTと略記)で結腸腫瘍の肝浸潤,大腸内視鏡検査で結腸癌と診断された.術中所見では,横行結腸肝彎曲部の腫瘍が直接肝のS5に浸潤していたが,十二指腸,腎,尿管,腹膜には浸潤を認めなかった.手術は右側横行結腸と肝S5の直接浸潤部を一塊として切除した.病理組織診断はModerately differentiated tubular adenocarcinoma(pSI(liver),N1,M0,ly3,v1,fStage III B)であった.術後経過は良好で,術後第45病日に退院した.外来にて術後補助化学療法を施行し,術後5年経過した現在,無再発生存中である.他臓器浸潤を疑う大腸癌では,浸潤臓器を一塊として合併切除することが重要と考える.

収録刊行物

  • 山口医学

    山口医学 59 (5/6), 231-234, 2010

    山口大学医学会

参考文献 (13)*注記

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