客観的指導能力評価（Objective Structured Teaching Evaluation: OSTE）の実施と分析

• 浜田 久之

  長崎大学病院医師育成キャリア支援室

• シエリー リー

  トロント大学医学部地域家庭医療科／FDセンター

• アバス・ ガバンラスル

  トロント大学医学部地域家庭医療科／FDセンター

• 近藤 久義

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科附属原爆後障害医療研究施設

• 江崎 宏典

  国立病院機構長崎医療センター／教育センター

• 大谷 尚

  名古屋大学大学院教育発達科学研究科

• ヘレン　P　 バティー

  トロント大学医学部地域家庭医療科／FDセンター

書誌事項

タイトル別名

• Enforcement and analysis of the Objective Structured Teaching Evaluation
• 探索的研究 客観的指導能力評価(Objective Structured Teaching Evaluation:OSTE)の実施と分析
• タンサクテキ ケンキュウ キャッカンテキ シドウ ノウリョク ヒョウカ Objective Structured Teaching Evaluation OSTE ノ ジッシ ト ブンセキ

抄録

日本では，近年臨床研修指導医に対する評価の必要性も高まっている．欧米では，標準化学生，複数のステーション，ビデオによる記録，観察スコアによる複数の評価者等を基本としたObjective Structured Teaching Evaluation（OSTE：客観的指導能力評価）が開発され指導医の評価方法のひとつになっている．今回我々は，日本でのOSTEを実施し分析を行った．<br>論点<br>1) 5つのステーション，標準化研修医，ビデオによる記録，7名の評価者によるOSTEに10名の臨床研修指導医が参加した．<br>2) チェックリストと5段階スケールによる指導医の指導力評価の他に，チェックリストの信頼性と妥当性を評価した．指導医の背景因子による分析もおこなった．<br>3) 「指導医講習会参加歴有り」，「教育歴5年以上」，「非内科医」の因子が，チェックリスト得点とスケール得点で有意に高かった．評価者間での個人差はなかった．<br>4) チェックリストに関する一般化可能性係数は0.81，信頼度指数は0.83であった．チェックリスト得点とスケール得点との相関係数は0.8であった．<br>5) 参加者に関するバイアス等があったが，OSTEによる客観的な指導能力評価は可能と考えられる．今後，さらなる研究が必要である．

収録刊行物

• 医学教育

  医学教育 41 (5), 325-335, 2010

  日本医学教育学会

キーワード

• 指導医
• 指導技術
• 客観評価
• 臨床研修制度

詳細情報

• CRID: 1390001204099557376
• NII論文ID: 10027465555
• NII書誌ID: AN00013280
• DOI: 10.11307/mededjapan.41.325
• ISSN: 21850453
• ISSN: 03869644
• NDL書誌ID: 10874358
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10874358
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011067578
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可