笑顔図の探索眼球運動から類推される対人性視覚認知機能の発達

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Human Visual Cognitive Function in Childhood: Evaluation by Exploratory Eye Movements to a Picture of a Smiling Face

この論文をさがす

抄録

 健常な4~6歳児, 7歳児, 10歳児, 14歳児, 16歳と成人の各群14名ずつ合計84名を対象に, 笑顔図に対する探索眼球運動を評価し, 小児期の対人的な視覚認知機能について比較検討した. 方法は呈示図とともに課題を順に教示し, アイマーク・レコーダにて注視停留点を計測し解析した. その結果, 加齢とともに総移動距離は延長し, 平均移動距離は4~6歳児が他の群より有意に短かった. また, 加齢とともに左スクリーンの停留点数のみが増加した. 笑顔図の8注視エリアである反応探索スコアは加齢とともに増加した. 探索眼球運動は小児期の対人的視覚認知機能の発達を理解する精神生理学的指標として有用と考えられた.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 42 (5), 340-345, 2010

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (16)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ