腹膜炎術後のDICリスク評価におけるプロカルシトニン測定の有用性

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  • THE USEFULNESS OF PROCALCITONIN MEASUREMENT FOR DIC RISK ASSESSMENT AFTER OPERATION FOR PERITONITIS

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抄録

血中プロカルシトニン(以下PCT)は細菌感染症のマーカーとして有用性が認められつつある.2008年3月から2009年2月に緊急手術を要した腹膜炎27症例について,術後のDICリスク評価におけるPCTの有用性を検討するため,血中PCT値を3+以下(低値群)と4+(高値群)に分け,PCTと血液培養結果,CRP,白血球数を比較した.結果,DICとCRPおよび白血球数には有意な相関を認めなかった.PCT高値群では,術直後にDICと診断されたもののみならず術後2日以上経過してDICと診断された症例を含めて14例中9例にDICを認めた.PCT高値をDICのリスクとした場合の感度は90%,特異度は64%であり,血液培養陽性のそれより優れていた.PCT測定は腹膜炎術後のDICリスク評価に有用であることが示唆され,特にPCT4+の症例では早期にDICに対する治療の導入を考慮する必要があると考えられた.

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