ESD法を利用した局注・切開・焼灼術で止血し得た多発Dieulafoy潰瘍が疑われた1症例

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  • A CASE OF DOUBTFUL MULTI DIEULAFOY'S ULCERS TREATED WITH ENDOSCOPIC SUBMUCOSAL DISSECTION INVOLVING LOCAL INJECTION, INCISION, AND CAUTERY

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抄録

症例は80歳女性.吐血を来し緊急上部消化管内視鏡検査にて,胃穹隆部にDieulafoy潰瘍からの拍動性出血を認めた.各種の止血術に抵抗性のため,endoscopic submucosal dissection(ESD)の局注・切開・焼灼手技を利用した止血術で止血した.また,翌日に前日の止血術時に形成された軽度のMallory-Weiss裂創上に,前日には認められなかった出血を伴う明らかな露出血管を認め,クリップ法を用いて内視鏡的に止血した.<BR>本症例は,止血困難なDieulafoy潰瘍に対しESDを利用した止血術が治療の1つになりうる可能性が示唆された症例である.<BR>また本症例は,一カ所のDieulafoy潰瘍による出血の治療後に他部位にDieulafoy潰瘍が疑われる露出血管が出現した稀な症例である.

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