Fibrobacter succinogenesを中心とするルーメン内繊維分解コンソーシャム構成細菌の検出および同定

HANDLE 参考文献25件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Detection and identification of rumen bacteria constituting a fibrolytic consortium dominated by Fibrobacter succinogenes

この論文をさがす

抄録

ルーメン内繊維分解性細菌Fibrobacter succinogenesと相互作用をもつ細菌種を検出・同定するため、本菌系統グループ1から3の菌株を中心とする繊維分解コンソーシャムをオーチャードグラス乾草上に人為的に作成した(作成コンソーシャム)。作成コンソーシャムにおいてはF. succinogenes様細胞に異なる形態の細菌が付着する様子が電顕観察された。作成コンソーシャムのDGGE解析では30以上のバンドが検出され、そのバンドパターンは主構成員である系統グループの違いを反映していた。グループ1の作成コンソーシャムからはButyrivibrio fibrisolvens, Pseudobutyrivibrio ruminis, Clostridium属細菌, F. succinogenesグループ2, Prevotella ruminicolaおよび未培養のBacteroides属細菌が、グループ2のそれからはTreponema bryantii, B. fibrisolvens, Acinetobacter属細菌およびWolinella succinogenesが構成細菌として同定された。一方、グループ3のコンソーシャムでは主構成員であるはずのF. succinogenesの観察頻度は下がり、他の繊維分解菌に置き換わっていたため、グループ3のF. succinogenesはコンソーシャムで主導的な役割を担い得ないと考えられた。本研究は特定の細菌を中心として構成される繊維分解コンソーシャムに対し、その構成細菌を明らかにしようとした初めての報告である。

収録刊行物

参考文献 (25)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ